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※掲載作品の著作権は小野　サボコに帰属します。無断転載は固く禁じます。

2007年からアルミニウムを素材にして叩く削るなど原始的なオリジナルな方法を使って空間や作品を創り続けています。わたしにとってアルミニウムの無垢な光は命の源であります。そしてわたしの旅を通してたくさんの人々に出会え多くの希望や思いを持って制作しています。

肌の色や宗教を超えて、私たちの古来の記憶には、アニミズムという自然界全体の中で祈りを捧げ、共に生きてきた記憶や、自分たちが宇宙の一部であるという感覚が刻まれていると思います。わたしはその感覚を呼び覚ます場を作りたいと思いました。それこそが私たちの多様性への未来のビジョンのように思えます。

この星の中に散りばめられている遺跡や様々な民族の営みの痕跡、人種や宗教を超え古代の宇宙への祈りが存在する場を作りたいのです。この地球は心から讃える価値のある素晴らしい場所であるとわたしは思っています。それは多くの深く美しい悲しみが大地に眠り、いつか来たる真の平和を見つめ続けて、彼らの魂が希望を捨てていないからだと思います。わたし達の未来には平和の祝福が待っているのだと信じています。

最後に奈良のギャラリー勇斎では仏像の背光をモチーフに祈りを注ぎながら未知なるステージの空間へとシフトチェンジして行きます。会場で皆さまが幸せな気持ちになります様に精進いたします。